真・腕時計選びの秘孔

オメガかタグ・ホイヤーが良いかと思っていたけど、やはりロレックスやIWCも捨て難い。いっそのことパテック・フィリップを、と思ったけど、どうやらグランドセイコーも随分と良いものらしい。ちょっと待て、新しいのも良いけど、中古を買ったほうがお得らしい。なんて考えていたら、アンティークウォッチも良いかもしれない。。。 どこまでも果てしなく拡がる時計の世界の、転ばぬ先の杖。になればよいのですが。

79220n (2)


私はここ最近何故かヴァシュロン・コンスタンタンの
コンプリケーションについてダラダラ書いてしまっておりましたが、
やはり難しい時計を簡単に説明できるはずもなく、

しかしこれをそのまま続けていたら
何時抜けられるか分からなくなるような気がしまして
ここらで一旦リセットしてみたらどうかと思ったり、、

とかやっていないで、本題です。

昨年インハウスムーブメントに切り替えられたチュードルのブラックベイ。

3色のベゼルやイカ針が引き継がれ、ブレスがリベット(風)になって、
パワーリザーブが長くなって、クロノメーターになって、良かった、良かった。

等と思っていたら、文字盤に異変が発生していたのです。

そうです。
文字盤上から愛おしきバラのマークが消滅してしまったのです。

更には円弧状に刻まれた "SELF-WINDING" の表記も
直線状のクロノメーター表記に変わってしまったのです。

特に私的に気に入っていたレッドトップのブラックベゼル、
これについては私がここに繰り返すまでもなく、

レッドトップのブラックベゼル + バラ文字盤

この素晴らしい取り合わせは
2015年の秋位から半年程度しか生産されておらず、
そして今、このRef.79220Nは静かに姿を消そうとしているのです。。。
 
それは2015年のアンティコルムのチャリティーオークション、
"ONLY WATCH"での出来事でした。

名だたるメゾン達が1本のみ製作したスペシャルピースを持ち寄り、
毎年のように開催されるこのオークションに

チュードルはRef.79220をベースとして、
1950年代に登場したチュードルのサブマリーナ、
Ref.7923の文字盤とベゼルの意匠を復刻した「爆弾」を投入、
375,000スイスフラン(=4せんまんえん強)という
恐るべき落札価格を記録したのです。

tudor-black-bay-one

これと時期を同じくして登場したRef.79220N、
これはこれでまた熱心なファンの関心を集めたのは確かであり、
こんな時計がこんな短期間で生産終了とは、
これは困ったものと感じているのは私だけではないはずなのです。

しかしながら圧倒的大多数の人々にとって、
どうでも良いに違いないことをこうしてずるずると綴っているうちに、

これを機に再び絶滅の道を行く”バラサブ”、
ベゼルの色はもはやどうでも良いような気もしてきたのでありますが、
やはりブラックベゼルは一際の愛おしさを放っているのです。

しかしながら私にもはや出来る事は何も無く、
無力な自分を改めて思い知る〇〇歳の早春、
なのでありました。



ということで、前回単なる作業に陥った教訓を胸に、
またこうして書き始めてしまったのでありますが、

レ・キャビノティエ・ セレスティア・アストロノミカル・グランド・コンプリケーション 3600という時計、
何本作るのかと言いますと、これが何と1本のみのようでありまして、

これはきっと肉眼で拝める機会は無いに違いない。
なんて思うと
半ばどうでも良くなって来たりするのも人情の様に思えるのですが、

直径45ミリ、厚さ13.6ミリという、
だいぶ大きいけど一番大きい訳でも無いようなサイズに
これだけのものを凝縮した、

そしてこれだけ大量のアウトプットを簡潔かつ機能的に見せながら、
ヴァシュロンらしい意匠としてまとめ上げたこの外観、
やはりこれはタダゴトではない。

などと改めて感心していたら、
メティエ・ダール・ コペルニク・スフェール・セレスト 2460 RTという
これまたタダナラヌ名前の付いたモデルも同時に登場しているのでありまして、

なんとこれがコペルニクスの地動説にトリビュートを捧げるもの、
という果てしなく壮大で、何故また今更、とも思えなくもないテーマを持ったもののようであります。

これに搭載されるキャリバー2460 RTというムーブメントは、
地球の楕円軌道上の公転を実に8000年に1日分という恐るべき精度で再現するんだそうです。

恐らくは太陽系内の地球の位置が分かったとしても
これが便利だと感じる人は殆どいないのでしょうが、

何だかとってもロマンチックで夢があるように感じるのは
私だけでしょうか。

そしてその地球の動きを邪魔しないように、
時分針は文字盤最外周を回る三角形のポインターで表現されています。

しかしそれより何より、そのメルヘンチックかつクラシカルな文字盤、
これもこのモデルの大きなポイントの一つでしょう。

・グランフー・エナメルによるアート
・彫金のアート
・サファイアクリスタル上でのレーザーエングレービングと手彫り彫金との共演

以上の極めて強い個性を発する3種類の文字盤が用意されており、
その全てが高倍率のルーペを使用しなければ気づかないほどの
ミクロな仕事に溢れているようであり、
その様は文字通りの小宇宙のようであります。

このモデルについては特に限定数の表示が無いことから、
もしかするとそのうち現物を拝める日が来るかもしれない、、、

と無意味にワクワクしてくるのであり、
買えるか買えないかで言えば間違いなく後者なのでありますが

そんな事はどうでも良くて、
ただその世界観に素直に憧れてしまう、
これこそ天文時計の醍醐味なのか何なのか分かりませんが、
私はメティエ・ダール・ コペルニク・スフェール・セレスト 2460 RTという時計達、
とっても気になってしまったのであります。

興味が持てなければそこまでですが、
出来れば色々なことに興味を持ってみるというのは
決して無駄な事ではない、

そんな気がした今日この頃でした。


そうなのです。

前回私は、今年のSIHHはどうなっているのか、
取り急ぎはヴァシュロン・コンスタンタンのサイトを見て、
大変だ、大変だと騒いだだけで終わっていたのですが、

ここで気を付けるべきは、
私はサイトを「見た」だけで「読んで」いなかった、

更には今を遡る事2年、
私はクッションケースと古典的クロノグラフムーブメントが魅力的過ぎる
ハーモニーコレクションに完全に心を奪われてしまったのであり、

ヴァシュロンの260周年を祝う超大作であり、
「世界で最も複雑な懐中時計」として生まれた
Ref.57260を完全に無視してしまっていた。

以上の軽率な行為の積み重ねによって
前回の記事が生まれた訳ではありますが、
取り急ぎは誤解したまま書いた内容が含まれており、

「自分で書いたことは自分で責任を取りたい」
と、いつかどこかで書いたような気がしますが

しかし圧倒的多数の方々にとっては特に気にならず、
どちらでも良いと言えばどちらでも良いに違いないのでしょうが

取り急ぎは当然の事ながら
私のようなヤカラが軽口を叩いて終了出来るようなモノでは
当然のように無いのでありまして、

何を言いたいのか遂に分からなくなって来たところで本題です。

ヴァシュロン・コンスタンタンのサイトを眺めるに、
確かに初めて目に飛び込むのは壮大なるRef.57260

この時計、

太陽平均時を刻む球体ヒゲゼンマイを備える3軸トゥールビヨン、
世界24都市のワールドタイム表示と12時間式昼夜表示、
グレゴリオ暦永久カレンダー(!)、
ユダヤ暦カレンダー(?)、
太陽針による季節、12星座表示、
天文表示、
恒星時、分、
均時差表示、
日の出、日没時刻表示、
昼夜それぞれの長さ表示、
ムーンフェイズ(月相、月齢)表示、
ヨム・キープル日付表示(?)、
レトログラード式のスプリットセコンドを備える、レトログラード式秒針付きクロノグラフ(!)
アラーム機能、
グラン・ソヌリ/プティ・ソヌリ、
アラームのトルク表示(!)
5つのゴングを備えたウエストミンスター・カリヨン(!!!)、
ミニッツ・リピーター
夜間モードのサイレンス機能(!)
秘密の仕掛け(???)

以上からなる57の複雑機構を備え、ジュネーブシールも所得している、
これはこれは大変な時計のようであります。

そして普通このようにトップに出てきた画像を見て、
「お、これが新作ね。」
と思うのが人情というものなのかも知れませんが、

これは実は2015年初出のものであり、
今回の新作であるレ・キャビノティエ・ セレスティア・アストロノミカル・グランド・コンプリケーション3600という時計が、この57260に続いて「世界で最も複雑な腕時計」となる、

更には今回紹介する新作が
天文学をテーマにした機能を満載している点で
57260と方向性を同じくしている、

ヴァシュロンさんはこのように伝えたいが為に57260の画像をトップに貼った、
という事のようなのです。

名前からして全く普通ではないこのレ・キャビノティエ・ セレスティア・アストロノミカル・グランド・コンプリケーション3600という時計、
その開発に5年掛かっており、

ムーブメントの部品点数が514点であり、

時、分、
永久カレンダー、
デイ/ナイト表示、
高精度ムーンフェイズ、
月齢、
連続作動均時差表示、
日の出・日の入り、
昼夜の長さ、
四季、至点、分点、
黄道12星座、
潮位表示、
太陽-地球-月の位置関係(合、衝、矩)、
北半球の透明な天空図(銀河表示、黄道および天体の赤道付き)、
恒星時の時と分、
トゥールビヨン、
3週間パワーリザーブ(6個の香箱による)、
パワーリザーブ表示
・・・
思わずコピペしてしまいましたが、
確かに57260の縮小版(?)的な内容のようにも思えるのです。


とかやっていたら、記事作成が単なる作業の様になって来まして、

そして既に絶望的に縦長になっているようであり、
取り急ぎこの続きはまた続編にて、、、

と強制終了せざるを得ない私でした。

caliber3600

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